ベートーヴェンがケルビーニを同時代を代表する作曲家として高く評価していたことはよく知られていますが、そのベートーヴェン、さらにシューマン、ブラームスが傑作として大いに賞賛したのがこのハ短調のレクィエムです。混声合唱のみで独唱を欠いた声楽、フルートを含まず、最初の2章ではヴァイオリンも登場しない管弦楽といった編成がくすんだ音色を醸し出しています。自筆スコア、初版スコアを中心に広範な資料を調査した校訂版でフル・スコア、それにもとづくオーケストラ演奏譜、ヴォーカル・スコアが刊行されました。
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