1921年末に亡くなるサン＝サーンスが同年６月に書き上げた、完成作品では最後の器楽曲。作曲者が校正に携わった初版譜と自筆譜を調査した校訂版で、40か所余りの資料間の相違点は巻頭にまとめられています。作曲者の書簡をふんだんに引用した興味深い解説、アレクサンドル・ウズノフによる演奏上の注釈といった有益な情報が盛り込まれています。デュラン旧版（現行版）は本来、縦33cmだったものを30.6cmに縮刷しているために、見やすさがやや損なわれていましたが、この新版は最初から標準サイズで制作されたので、くっきりと見やすい楽譜です。
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